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広島市医師会千田町夜間急病センターの開所
平成21年3月22日 14時から千田町急病センターの開所式が盛大に執り行なわれました。秋葉忠利広島市長はじめ行政・医療界の多くの方の出席がありました。
私こと平成18年2月に平松恵一会長から広島市医師会理事の指名をいただき、救急医療の担当理事となり広島市の救急医療問題に取り組んできて、はや3年経過しましたが、こうして夜間急病センターの開設が実現できたことをたいへんうれしく思いますし、これまでご協力いただいた多くの方に感謝しております。
さて、広島市医師会は以前から百万人都市広島の救急医療の手薄さを危惧し、平成17年から秋葉市長ならびに市議会議長に定点夜間救急診療所の設置の要望を毎年おこなってまいりました。広島市の救急医療体制を整備するのは、本来は行政がするべきですが広島市の財政難を理由になかなかその改善策に着手しておりませんでした。とくに舟入病院から市民病院への内科移管はさらなる一極集中と患者さんに迷惑を増す事が予測され、医師会はその窮状を危惧しておりました。実際に平成18年12月に市民病院のER開始後、市民病院での救急患者は増加しあふれた患者は輪番制病院群に押し寄せていました。
医師会では平成18年3月に救急医療検討部会をたちあげ、広島市の救急医療体制、とくに夜間の一次救急医療について検討を重ねてまいりました。 広島市の救急事情の悪化を打開する方策の1つに定点の夜間救急診療所を設立して、そこで軽症患者の初期診療をおこなうことで、市民病院や2次輪番制病院群にこれまで受診されていた軽症患者を減らすことができるのではないかとの結論にいたりました。そのためには広島市が場所と施設を提供して、医師会員が診療に出務するという公設民営の方式が望まれますし、他の政令指定都市もすべて公設民営で運営されていました。準備のために、福山、廿日市、高松、神戸、長崎の夜間救急診療所を視察し、現場に働く医師や看護師の方々から貴重なご意見もいただきました。平成20年3月に広島市市議会で夜間救急診療所の予算が承認され、医師会でも代議員会で夜間救急診療所に関しての承認があり実現に向けて動き始めました。残念なことは医師会理事の田坂先生が平成19年2月に突然急死してこれまで彼がひっぱってきたこの事業が頓座することになるのではないかと心配でした。しかし、その後も内科医会のご支援や行政担当の方のご協力があり、こうしてこの千田町急病センターの開設に行き着くことができました。
千田町急病センターは広島市が施設・医療機器を整備し、医師会に無償貸与して医師会で運営します。診療科は内科が2診で眼科は1診で年末・年始を除く361日を行います。受付時間は19時30分から22時30分までで、診療は19時30分から23時00分までとします。あくまでも急病患者の初期診療としますので、処置ならびに検査も必要最小限にして投薬も1日から2日の処方です。症状が重症と診断されれば、後方支援病医院へ紹介して次なる診療を受けていただきます。出務いただく先生は内科あるいは外科を標榜しておられる医師会会員の方で65歳未満の先生ですが、65歳以上や他科を標榜されているがこの急病センターの診療を希望された先生にもお願いしており、約300名おられます。このうち広島市外科医からは52名の先生に参加していただきます。眼科は県眼科医会から約160名の先生に出務していただくこととなりました。看護師も募集をして、予想以上に志願者が多く厳正な選考で優秀な方々をそろえることができたと思っております。また広島市薬剤師会の協力をいただき、薬剤師の方も勤務していただきます。
この千田町救急病センターがうまく機能すれば、広島市の救急医療体制が好転するのではないかと期待しておりますし、是非、そうなってほしいと思います。そのためには是非、医師会員の皆様のこれまで以上のご協力が必要になると思いますのでよろしくお願いいたします。これからいろいろな問題がでてくるとは思いますが、それこそ走りながらでも修正をし、われわれ医師会執行部は先生方に安心・安全に診療して頂けるよう、患者さんにも満足な診療を受けていただけるよう、より良い夜間急病センターにしていきたいと思っております。

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